この土地が産んだ品種。
自然が作った偶然を人が繋いできた、
「白葉茶」やまぶき。
一般の緑茶では体験できない香りと味。
歴史と、色、存在を後世に繋げていきたい。
黄色い新芽が芽吹く突然変異のお茶をはじめに見つけたのは、初代園主である祖父の杉山忠平。茂畑の野山で在来品種の枝変わりを発見し、自宅に持ち帰り観賞用として植えたのが始まりです。
その後二代目園主の父、杉山渡が挿木で少しずつ増やしていき、現在0.7aの畑になりました。
当時白いお茶は価値を見出されていなかったようですが、父は少量でも製茶できる静岡県立農林大学校の機械を使って製茶し、仲間と試飲しながらお茶としての可能性を模索していたようです。
通常の緑茶と違い葉緑素が抑制されるため、カテキンの作られる数が少なくなり、渋み、苦味が少ない特徴があります。
反対に旨味成分であるアミノ酸保有量は、通常の緑茶の約1.8〜3倍あり、まるごと旨味のような味わいのお茶になります。
祖父が発見し、父が畑にした白葉茶を私が園を引き継いで3年目の2020年の初春に増反しました。
2018年から挿木をし、二年間育てた苗を植えていく。
苗木までに約二年そこから成園になるまでに五年の月日がかかります。生産量が増えたことで、今までとは違う製法で製茶をしています。手揉みや釜炒り、さらに焙煎度合いを変え白葉茶の魅力を引き出していければと思います。